2023/04/30
木々や草花も青さを増して、動物たちも活発に活動する季節になりました。
活発になるのは、ノミやマダニなどの寄生虫も一緒です。
今回はお散歩中の草むらなどに潜むノミやマダニは、わんちゃんや猫ちゃんにどういった影響を及ぼすのかをご紹介していきます。
1. ノミやマダニの生態
ノミやマダニは1年を通して活動をしていますが、特に気温が20~30℃で活発に繁殖をするようになりますので、これからの季節には注意が必要です。
当院では1月から12月までの通年予防をお奨めしていますが、お散歩などで外に出ることのあるわんちゃん・猫ちゃんは特に5月から12月までの予防を強くお勧めします。
2. ノミに関する病気
ノミに刺された場所を掻きむしってできた傷から細菌感染を起こし化膿してしまったり、ノミによる吸血が繰り返されることによりアレルギー状態になり激しい痒みや湿疹、脱毛といった症状の出るノミアレルギー性皮膚炎が発症してしまうことあります。また子犬や子猫、栄養状態の悪い子は大量のノミに吸血されることが原因で貧血を起こす可能性もあります。
さらに、瓜実条虫の卵を体内に宿しているノミをわんちゃんや猫ちゃんが毛繕いなどで体内に取り入れてしまった場合、瓜実条虫が小腸に寄生し、下痢や食欲減少、栄養不良などを引き起こします。
3. マダニに関する病気
マダニもノミと同様に細菌感染やアレルギー性皮膚炎、貧血を引き起こすことがあり、中には唾液中に毒性物質を産生するマダニもいるので、そうしたマダニに給血されると神経障害を引き起こします。
また、マダニが吸血するときに出す唾液にウィルスや細菌が含まれている場合があり、わんちゃんや猫ちゃんの体内に侵入して感染症を引き起こすことがあります。マダニ媒介性疾患にはバベシア症、日本紅斑熱、ライム病、Q熱、エールリヒア症など多くあり、中でも重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、人だけではなくわんちゃんや猫ちゃんでも発症し、人と同様に元気・食欲低下、黄疸、発熱、嘔吐、白血球・血小板減少などの症状があります。人間の致命率は約30%もあると言われているので、わんちゃんや猫ちゃんだけではなく、飼い主様自身の安全のためにも予防はが必要です。
4. 寄生虫対策で病気のリスク減少
お散歩などでお外に行くわんちゃんや猫ちゃんがノミやマダニに寄生される機会が多いのはもちろんですが、飼い主様のズボンの裾などに飛びついていたノミが家の中に持ち込まれたり、玄関先やベランダなど家の敷地内に出入りする野良猫ちゃんがノミの卵を持ち込んでしまったりすることで寄生してしまう場合もあります。また、万が一災害が発生した際に、避難や外出をしなければならないことも考えて、予防をすることも大切です。
ノミやマダニ自体は寄生してから駆虫することも可能ですが、ノミやマダニが運んできてしまった病気は治療が必要となります。ノミやマダニから与えられる痒みや不快感はわんちゃんや猫ちゃんのストレスにもなってしまいます。
さらに、予防薬には忌避効果はありません。着いてしまったノミやマダニは予防薬を投与しているわんちゃんや猫ちゃんを給血することによって死滅しますが、家の中にノミが住み着いてしまうと家の中で繁殖し続けてしまい、完全に駆除することが難しくなってしまいます。そのような事態を避けるためにも、ノミが着いて増殖してしまってから駆虫するのではなく、定期的に予防薬を使用することをお勧めします。
活発になるのは、ノミやマダニなどの寄生虫も一緒です。
今回はお散歩中の草むらなどに潜むノミやマダニは、わんちゃんや猫ちゃんにどういった影響を及ぼすのかをご紹介していきます。
1. ノミやマダニの生態
ノミやマダニは1年を通して活動をしていますが、特に気温が20~30℃で活発に繁殖をするようになりますので、これからの季節には注意が必要です。
当院では1月から12月までの通年予防をお奨めしていますが、お散歩などで外に出ることのあるわんちゃん・猫ちゃんは特に5月から12月までの予防を強くお勧めします。
2. ノミに関する病気
ノミに刺された場所を掻きむしってできた傷から細菌感染を起こし化膿してしまったり、ノミによる吸血が繰り返されることによりアレルギー状態になり激しい痒みや湿疹、脱毛といった症状の出るノミアレルギー性皮膚炎が発症してしまうことあります。また子犬や子猫、栄養状態の悪い子は大量のノミに吸血されることが原因で貧血を起こす可能性もあります。
さらに、瓜実条虫の卵を体内に宿しているノミをわんちゃんや猫ちゃんが毛繕いなどで体内に取り入れてしまった場合、瓜実条虫が小腸に寄生し、下痢や食欲減少、栄養不良などを引き起こします。
3. マダニに関する病気
マダニもノミと同様に細菌感染やアレルギー性皮膚炎、貧血を引き起こすことがあり、中には唾液中に毒性物質を産生するマダニもいるので、そうしたマダニに給血されると神経障害を引き起こします。
また、マダニが吸血するときに出す唾液にウィルスや細菌が含まれている場合があり、わんちゃんや猫ちゃんの体内に侵入して感染症を引き起こすことがあります。マダニ媒介性疾患にはバベシア症、日本紅斑熱、ライム病、Q熱、エールリヒア症など多くあり、中でも重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、人だけではなくわんちゃんや猫ちゃんでも発症し、人と同様に元気・食欲低下、黄疸、発熱、嘔吐、白血球・血小板減少などの症状があります。人間の致命率は約30%もあると言われているので、わんちゃんや猫ちゃんだけではなく、飼い主様自身の安全のためにも予防はが必要です。
4. 寄生虫対策で病気のリスク減少
お散歩などでお外に行くわんちゃんや猫ちゃんがノミやマダニに寄生される機会が多いのはもちろんですが、飼い主様のズボンの裾などに飛びついていたノミが家の中に持ち込まれたり、玄関先やベランダなど家の敷地内に出入りする野良猫ちゃんがノミの卵を持ち込んでしまったりすることで寄生してしまう場合もあります。また、万が一災害が発生した際に、避難や外出をしなければならないことも考えて、予防をすることも大切です。
ノミやマダニ自体は寄生してから駆虫することも可能ですが、ノミやマダニが運んできてしまった病気は治療が必要となります。ノミやマダニから与えられる痒みや不快感はわんちゃんや猫ちゃんのストレスにもなってしまいます。
さらに、予防薬には忌避効果はありません。着いてしまったノミやマダニは予防薬を投与しているわんちゃんや猫ちゃんを給血することによって死滅しますが、家の中にノミが住み着いてしまうと家の中で繁殖し続けてしまい、完全に駆除することが難しくなってしまいます。そのような事態を避けるためにも、ノミが着いて増殖してしまってから駆虫するのではなく、定期的に予防薬を使用することをお勧めします。