2024/03/02
当院では、細胞治療を用いて椎間板ヘルニアの治療を行っております。
年齢や身体的な理由で手術ができないワンちゃんや、症状の改善がみられなかった子に対して、細胞治療を行うことで症状の改善が期待できるようになりました。
【細胞治療とは?】
椎間板ヘルニアの治療では、外科治療が第一選択です。
しかし、持病や年齢を考慮して外科治療を受けれなかった子にも適用できるのが細胞治療です。
細胞治療とは、細胞の持つ神経保護作用などを利用することで脊髄神経機能の改善や歩行機能の改善が期待できる最先端の治療法です。
ワンちゃんから細胞を採取し、体外で人工的に培養・増幅させ、再度身体に投与することで、身体が持つ修復機能や自己治癒力を利用し治療を行います。
中でも病気や怪我の治療に利用されている間葉系幹細胞というものがあります。
幹細胞とは、身体の組織を再生・構築し、炎症を鎮めたり、組織の修復を促す働きがあるためヘルニアの細胞治療でも使われています。
【治療方法】
採取した細胞を培養・増幅し、静脈から点滴で投与し、これを3回行います。
麻酔を行う必要もなく、半日~1日程で終了するため、日帰りでの治療が可能です。
【メリット】
・外科治療で改善がみられなかった子にも症状の改善が期待できる
・持病や年齢を考慮して手術が受けれなかった子にも治療が受けられる
・静脈からの点滴のみの治療なので、ワンちゃんの負担が少ない
【デメリット】
・治療費が高額
・発症から時間がたちすぎていると効果が得られにくい可能性も
自身の細胞を使い、自然治癒力を利用するため副作用が少なく、麻酔や手術を行う必要もないため、ワンちゃんの負担も軽減できます。
人の医療でも行ってきたことがワンちゃんでも実現できるようになり、治療の幅が広がりました。
ご不明な点がございましたら、お気軽のご相談ください。