2024/09/02
突然ネコちゃんが手足を痛がることはありますか？
もしかしたらその症状には、動脈血栓塞栓症という病気が隠れているかもしれません。
この病気は命に関わる病気なので早急に対処することが大切です。
【動脈血栓塞栓症とは】
動脈血栓塞栓症とは、血栓が大動脈を塞いでしまう病気です。
心臓で形成された血栓が血流に乗って移動し、塞栓してしまうことにより、詰まった先の血流が途絶えることで症状が現れます。。
血栓塞栓症の好発部位は腹大動脈や大腿動脈ですが、この他にも肝門部や脾静脈、後大静脈などにも発生することがあります。
【症状】
血栓症の多くは、後ろ足に通じる動脈で発生します。
塞栓部位で血流が途絶えてしまうため、塞栓部位の先は冷たくなり、他の肉球よりも白色になります。
この病気は、血栓が血管を塞ぐことで呼吸が荒くなり、激しい痛みが現れるのが特徴です。
血栓症は致死率が高い為、上記の症状が現れた際には、早急に動物病院に受診してください。
【血栓症の予防】
血栓症は症状が出てからでは、亡くなってしまう可能性がとても高い病気です。
予防するには、定期的に画像検査を行い、心臓が悪いことが分かった際には、血をサラサラにする薬を継続して飲ませることで血栓症の予防を行います。
ネコちゃんの心臓病は症状が出にくく、聴診での心臓病を検出するのも難しいため、定期的な検査で早期発見をするしかありません。
当院では、ネコちゃんの健康診断キャンペーンを毎年秋～冬頃に行っております。
今回紹介した動脈血栓塞栓だけでなく、腎臓病等の病気の早期発見にも繋がるため、気になる方はお気軽にご相談ください。